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ルビンの壺が割れた [本]

特別仕様の帯に書かれてる文章でちょっと興味が出て買ってみました
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ルビンの壺が割れた

「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」――送信した相手は、かつて恋人だった女性。SNSでの邂逅から始まったぎこちないやりとりは、徐々に変容を見せ始め……。ジェットコースターのように先の読めない展開、その先に待ち受ける驚愕のラスト。覆面作家によるデビュー作にして、話題沸騰の超問題作!(内容紹介より)

見た人のコメント流してる映画の予告…ありますよね。「おもしろかった~」とか「感動した~」とかっての。そういうの見ると「ホントかよ」って思ってしまうひねくれ者なので(笑)、帯の文章読んでも「ホントかよ」とか思ったり。何か話題になってたそうで(知らなかったけど)、まぁ読んでみるかと購入…で、感想はと言うと…。

サクッと読めました(^_^;)

メールのやり取りで話が進んでいくんですが、湊かなえさんの「往復書簡」みたいで。最初、偶然(?)主人公の水谷がある人物にメールするところから始まるんですが、最初は大学生時代の思い出話を淡々と送ってて、相手の未帆子さんは最初は返事しなかったんですが返事を出し始めてから物語が動き出し、優子さんが登場してからは急展開。でも最初読んだ時は、ラストが唐突すぎて「へ?」と。ちょっとちょっとと思いながら2回目に突入。既にラストの1行を知っていたので、再読すると色々印象が変わってくる。行間から色々と想像出来るんですね。「ティファニーのネックレス」や「絵を無断でダウンロードして大きく引き伸ばしてプリントアウト」では1回目はストーカーじゃないの?って印象だったけど、再読後は別の印象が生じるし。実はメールしたのは○○だったのか?とか。なので、しつこく苗字や住所を聞いたりね。アカウント削除の件やPCを使ったのが3年前って話も最初は何のことだろうと思ったけど、再読後だと「なるほどなぁ」と。1回目と違ってちょっと怖くなる。この小説はゲームで言うところの周回プレイ推奨の小説なんだなと。

まぁ、そうは言っても最初に(事情を知ってる)未帆子さんが何で返事をしたかとか、何でメールを続ける必要性があったのかとか、ちょっと「?」って感じがするとこもあるけど。まぁ未練があったからって解釈も出来るけど…。その辺の行間を読むのも楽しいですね。メールのやり取りしか情報がないので色々と解釈できるし。

いやぁ面白かった。サクッと読めるのも良いし、もっと早くに読んどくべきだった(^_^;)


ルビンの壺が割れた

ルビンの壺が割れた

  • 作者: 宿野 かほる
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2020/02/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



ルビンの壺が割れた (新潮文庫)

ルビンの壺が割れた (新潮文庫)

  • 作者: 宿野 かほる
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2020/01/29
  • メディア: 文庫


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